1880年代の大変美しいアンティークレース上部はふんわり、しっとりした柔らかな細い糸のチュール。チュールの中に等間隔でボビンレース編み風の愛らしい小花が刺繍されています下部は優美な草花紋様(更紗)でスペースを漁師の網技法で繋げています。ポワンドベニスの前身…1800年代や1700年代に見られた古いイタリアの技法のよう。少し濃い優しいクリームアイボリー、上品なエクリュカラー。日差しが傾いてきたり、暖色照明下ではセピアを帯びほんのり黄金色に染まって見えノスタルジアを醸し幻想的な程に美しいです窓枠の一枚半程の幅がありギャザーを寄せたりドレープを(両端に)寄せたりして服飾装飾のヴェールやショール、空間装飾のカフェ/ドアカーテンになさられると印象的で素敵です。スペース間の仕切りにもごく傍に近付いてみない限りハンドメイドにしか見えぬ作品ながらマシーンメイドと思われます。レースの機械生産を始めた後、高価なアンティークレースに匹敵させるべく高度な技に挑む様になった頃のスイスかフランスの産業革命期以降の作品と言われました。人の針仕事と似た細かな糸運びがなされています。現代でもこれ程繊細な風情を持つ美しいレースを織り上げるのは困難で再現し得ない風合いと感じます。アンティークレースの粋に極限まで近付けようと尽力し織られた作品は幾分ケミカル素材が入っている糸のようでごく細いチュール糸にも幾ばくかの弾力、張力を感じます。たぶん天然素材(リネン・シルク・綿)のみの作品よりも強度がある為破れや解れに強く、実用し易いと感じます。以下は素人計測の為誤差をご容赦くださいm(_ _)m横202㎝ x 縦120㎝軽く、コットンをメインにしたナイロン等との混紡かなと左右の端は切りっ放しです。茶褐色、赤茶のしみが幾つかありチュールも濃いブラウンに色付いた箇所が数カ所あります。天然石鹸で手洗い済で清潔ですが、変色や風合いの変化と変質を懸念し未漂白です。わかり難いですがチュールに小さな穴が空いた箇所が幾つかあります。畳む際に上部2箇所のギャザーが寄せられた箇所が外れ1箇所になりました(最終画像)。もう1つも外せそうです。ご了承くださるかたに優美でとても素敵な作品です