山本広巳作 信楽土 後手急須になります。
高さ： ６．３ｃｍ 幅：８〜１３ｃｍ 満水容量：１３０ｍｌ
本作品の特徴は、非常に端正な形と、信楽土を薪窯焼成したことで生じた、自然釉からなる景色だと思います。急須の形は髪の毛分の太さであっても、曲線を損ねると、格が損なわれますが、本作品は、非常に品のある楕円形です。また、蓋の取っ手部の『丸』と、持ちての曲線とマッチしており、安定感のある形状となっております。
また、自然釉は注ぎ口正面から掛かっており、左右対称となるよう窯詰めされたと推測できます。自然釉の景色が左右対称であるため、信楽穴窯特有の「枯れ」を感じるとともに、形と相まって整然とした日本様式の雰囲気も感じ取れます。
急須内部も山本広巳作品特有の細かい美意識が行き届いており、内部はきれいに削られ余分な土などは見られません。茶漉しは山本広巳作品特有の、多孔茶漉しでこちらも、非常に美しく感じます。
水流は非常に美しく、注ぎ終わりはスパッとお湯が切れます。底面に自然釉には結晶が生じており非常に綺麗です。
容量は１３０ｍｌと煎茶、日本茶ともにちょうどよく楽しめるサイズだと思います。このサイズで後ろ手の作品はめったに見られません。この機会におすすめいたします。
購入したものの、道具としての使用回数が少なく、飾りメインになってしまっていたため、出品いたしました。厚かましいこと承知ではありますが、可能であれば使用いただける方に購入いただけると、幸甚に存じます。