佐野美術館で平成30年に開催された展覧会の際に購入しました。
普段使いの本とは別に保管用に購入したものですから購入そのままの写真は今回の出品とは別に普段読み用の自分の本を撮影しました。
大変に充実した内容だと思います。カラー写真も多く掲載されていてその出来栄えも昔の図録に見る撮影よりも進化している事が分かります。

旧米澤藩上杉家には戦後まもなくの頃まで200振り近くの刀剣が伝世品として大切にされてきました。昔ならば絶対に外部の目には触れない宝刀が展示会で見られるようになったのは本当に素晴らしい事です。
内容的にも上杉謙信の生家から伝わったもの、長尾家伝来のもの、謙信が関東管領の地位と一緒に引き継いだもの、謙信の養子となった初代米澤藩主の景勝が天皇家、将軍家、名だたる武将との交流の中で入手したもの、等々です。
そして現存する品物は国宝や重要文化財に指定されるものが多数あり、上杉家の当時の権勢や交流の一端が伺えます。
この本では日本各地に散らばっている上杉家の名品名刀を集めた展示となり、大変に見ごたえのある内容でした。
名刀ばかりではなく、国宝の文書や美術工芸品も併せて収録した大変に素晴らしい図録です。
こういう図録は一度買い忘れると再び入手がしづらいものです。
全160ページのこの図録は是非お持ちになられると良いと思います。